オリーブオイルの加熱は危険?有害?酸化、栄養、香りへの影響を詳しく解説!

オリーブオイルは、食用油の中でも健康的な油として注目されています。

しかし、非加熱で食べる場合と加熱して食べる場合では、性質が大きく変化します。

”加熱して酸化した油は危険、有害”といった情報を、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

ただ同時に、酸化したからどうしてダメなのか?栄養成分は加熱でどうなってしまうのか?

という部分があいまいな方も多いのではないでしょうか。。

今回は、オリーブオイルを加熱した際の影響(酸化、危険性、栄養、香り)に関して詳しく解説していきますので、参考にしてみてください。

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オリーブオイル加熱時の影響①:酸化について

油の酸化=悪いこと という認識を持っている方は多いと思いますが、油の酸化の何が危険で有害なのか?

オリーブオイルと他の食用油では、加熱時の酸化の度合いはどれくらい違うのか? という具体的な部分は、ぼんやりしている方も多いのではないでしょうか?

そのあたりを詳しく解説していきます。

酸化すると何が危険で有害?発がん性がある?

油が酸化すると、過酸化脂質と呼ばれる物質を生成します。

過酸化脂質は人体に有害であり、動脈硬化やシミ・しわの要因になる物質で、発がん性物質としても知られています。

これが、酸化した油が危険であると言われる理由です。

油の酸化は、加熱することによって進行しやすくなります。

また、繰り返し加熱することによってさらに酸化が進行し、過酸化脂質が多く生成されます。(下のグラフのイメージ)

揚げ物で使用した油を、何度も繰り返して使用することがおすすめされないのは、上記が理由です。

オリーブオイルの酸化のしやすさは?

結論から言いますと、オリーブオイル酸化しにくい性質があります

理由は、油の構成要素(脂肪酸)にあります。

簡単に言うと、オリーブオイルは酸化しやすい要素が少なく、酸化しにくい要素が多い食用油なのです。

具体的に数値(100gあたりのグラム数)で示すと、以下のようになります。

酸化しやすい要素 (※1)酸化しにくい要素 (※2)
7g87g
数値は日本食品成分表2010を参考にしています。
(※1) 多価不飽和脂肪酸を指します。
(※2) 一価不飽和脂肪酸 + 飽和脂肪酸を指します。

オリーブオイルは酸化しやすい要素が少なく、酸化しにくい要素が多いことが数値的に分かりますね!

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オリーブオイル加熱時の影響②:栄養成分について

オリーブオイルが健康面で良いとされるのは、主に以下の栄養素を多く含んでいるからです。

  1. オレイン酸
  2. ポリフェノール
  3. ビタミンA・ビタミンE

聞いたことくらいはある!という方も多いのではないでしょうか。

ここからは、それぞれの栄養素がどのような働きをするものなのか? また、加熱による影響がどれくらいあるのか? という部分を解説していきます。

1.オレイン酸の効果、加熱による影響

オレイン酸は、血中の悪玉コレステロールを減少させる効果があります。

このオレイン酸は、オリーブオイルに特に多く含まれる栄養素です。

他の食用油と比較したのが下の表になります。

なたね油やごま油と比較して、かなり多いことが分かります!

100g当たりの
オレイン酸の量
オリーブオイル73g
なたね油(キャノーラ油)58g
ごま油37g
数値は日本食品成分表2010を参考にしています。



次に加熱による影響ですが、オレイン酸は熱に強いという特徴があります。

200℃を超えるような高温調理を長時間行うようなことがなければ、ほとんど変化しないと言われていますので、

ご家庭で普通に調理をする分には、オレイン酸が加熱で失われるようなことはほとんどなさそうです。

2.ポリフェノールの効果、加熱による影響

ポリフェノールについては、聞いたことがある方が大半だと思います!

ポリフェノールは抗酸化作用(酸素が関与する有害な反応を弱める)があり、動脈硬化などの予防に役立ちます。

ポリフェノールの量は、オリーブオイル独特の”苦み”や”辛味”が多いものほど、多く含まれていると言われています。

熱による影響についてですが、ポリフェノールは熱によって失われやすいと言えます。

ある研究(※)では、以下のような結果が得られています。

  • エキストラバージンオリーブオイルを120℃で30分加熱した場合
    ⇒ポリフェノールは約45%減少

  • エキストラバージンオリーブオイルを170℃で15分加熱した場合
    ⇒ポリフェノールは約70%減少

(※参考文献) Domestic Sautéing with EVOO: Change in the Phenolic Profile (2019)



参考までに、調理時に加熱温度を記載します。

  • 弱火:150℃前後
  • 中火:160~180℃
  • 強火:200~230℃

このような温度から考えると、弱火でじっくり調理するにしても、短時間強火で調理するにしても、かなりのポリフェノールが失われると考えられます。

ポリフェノールを効率よく摂取したい場合は、加熱をせずに使用するのが良さそうですね。

3.ビタミンA・ビタミンEの効果、加熱による影響

ビタミンAとビタミンEの代表的な効果を以下に記載します。

  • ビタミンA
    ⇒視力低下の防止、正常な免疫機能の維持、シミ生成の防止、抗酸化作用 など

  • ビタミンE
    ⇒抗酸化作用、悪玉コレステロールの減少、血栓の防止 など



オリーブオイルと他の食用油のビタミンA・ビタミンEの含有量を比較したのが以下の表になります。

微量ではありますが、ビタミンAが含まれているのは、他の食用油にはないオリーブオイルの特徴です。

(1μg = 100万分の1g、1mg = 1000分の1g です)

100g当たりの
ビタミンA(※1)含有量
100g当たりの
ビタミンE(※2)含有量
オリーブオイル15μg7.4mg
なたね油(キャノーラ油)015.2mg
ごま油ほぼ無し0.4mg
数値は日本食品成分表2010を参考にしています。
(※1) レチノール当量を指します。
(※2) αトコフェロールを指します。


熱による影響については、十分な研究結果があるというわけではありませんが、

加熱調理をしても70~90%くらいは保持されると言われています。

調理方法(高温調理や炒め物など)によっては50%近く失われることもあるようです。

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オリーブオイル加熱時の影響③:香りについて

香り成分は熱の影響を受けやすいです。

加熱調理をすることによって、香り成分が気化してしまうためです。

このため、料理をしている時は良い香りがしても、食べるときには香りが弱くなってしまいます。。

特に香りへの影響が大きいのは、香りの強いエキストラバージンオイルです。

加熱することによって香りが弱まってしまうので、エキストラバージンオイル本来の風味を楽しむには生食がおすすめです!

加熱調理でオリーブオイルを使用したい場合は、風味の弱いオリーブオイル(ピュアオリーブオイル)を使用すると良いでしょう。

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【まとめ】オリーブオイルは加熱による危険は少ない!

以上、加熱がオリーブオイルに与える影響(酸化、危険性、栄養、香り)を解説しました。

まとめると以下のようになります。

■酸化について
オリーブオイルは他の食用油と比較して、過酸化脂質と呼ばれる人体に有害な物質を生成しにくい性質があり、危険性は少ない。

■栄養成分について
・オレイン酸:悪玉コレステロールを減少させる効果がある。
⇒加熱によって失われることはほとんどなさそう。

・ポリフェノール:抗酸化作用があり、動脈硬化の予防などに役立つ。
⇒加熱によって失われやすい。

・ビタミンA:視力低下の防止、正常な免疫機能の維持、シミ生成の防止、抗酸化作用 など
⇒加熱調理をしても70~90%くらいは保持されると言われる。

・ビタミンE:抗酸化作用、悪玉コレステロールの減少、血栓の防止 など
⇒加熱調理をしても70~90%くらいは保持されると言われる。

■香りについて
香りの成分は熱による影響を受けやすく、加熱すると香りは弱くなる。

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