【オリーブオイル】飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、トランス脂肪酸とは?どれくらい含まれる?

健康的な食用油として注目されているオリーブオイルですが、細かい栄養成分については、あいまいな方も多いのではないでしょうか?

今回は、オリーブオイルを構成する脂肪酸(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、トランス脂肪酸)について解説していきます。

他の食用油との比較も入れながら解説していきますので、オリーブオイルの知識を深めるための参考にしてくださいね。

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オリーブオイルを構成する”飽和脂肪酸”について

飽和脂肪酸とは?オリーブオイルに含まれる量は?

飽和脂肪酸とは、酸化しにくい脂肪酸のことで、豚肉や牛肉などの脂身部分や、卵やバターなどの動物性油脂に多く含まれる成分です。

酸化しにくいということで、一見良さそうなイメージを持ってしまいそうですが、

過剰に摂取することで悪玉コレステロールが増加してしまい、動脈硬化や脳卒中などの生活習慣病のリスクを高めてしまいます。

悪玉コレステロール、善玉コレステロールとは?

■悪玉コレステロール
肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ役割を担っています。

増えすぎると血管の壁に溜まってしまい、動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。


■善玉コレステロール
増えすぎたコレステロールを回収したり、血管の壁に溜まったコレステロールを取り除いて、肝臓へ戻す役割をします。


オリーブオイルに含まれる飽和脂肪酸の量は、オリーブオイル内の約13%になります。

他の食用油と比較したのが下の表になります。

他の食用油より特別多くもなく、少なくもなく といった感じです。

100gあたりの
飽和脂肪酸の量
オリーブオイル13.29g
なたね油(キャノーラ油)7.06g
ごま油15.04g
米油18.80g
数値は日本食品成分表2010を参考にしています。

日本人は飽和脂肪酸をとり過ぎている?

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、

18歳以上の男女の飽和脂肪酸摂取の目標量を、”総摂取エネルギーの7%相当以下としています。

しかしながら、2019年の国民健康・栄養調査では、20歳以上の日本人の飽和脂肪酸の平均摂取量は、

総摂取エネルギーの8.4%相当であり、目標量の7%を超過しているという結果が出ています。

近頃では、「健康のために毎日スプーン2杯のオリーブオイルを飲むと良い」といった情報を度々目にします。

しかし、食生活の見直しを行わずに、ただ単にスプーン2杯のオリーブオイルを追加で摂取してしまうと、

飽和脂肪酸の摂取量が目標量を大幅に超えてしまい、健康を損ねる可能性が出てきますので注意してくださいね。

※食生活を見直さずにオリーブオイルを飲み始めると。。

仮に食生活を何も見直さずに、大さじ2杯(約24g)のオリーブオイルを追加で摂取した場合、

飽和脂肪酸の摂取量は、総摂取エネルギーの約9.7%相当にもなってしまい、目標量の7%を大きく超過してしまうことが分かります。

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オリーブオイルを構成する”不飽和脂肪酸”について

不飽和脂肪酸とは?オリーブオイルに含まれる量は?

不飽和脂肪酸は、植物や魚に多く含まれます。

下のグラフのように、オリーブオイルは約81%が不飽和脂肪酸から構成されています

少しややこしいですが、不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類できます。

オリーブオイルに含まれる主な不飽和脂肪酸は、約74%が一価不飽和脂肪酸のオレイン酸で、約7%が多価不飽和脂肪酸のリノール酸、αリノレン酸です。

オレイン酸(一価不飽和脂肪酸)

オレイン酸は血中の善玉コレステロールは減少させずに、悪玉コレステロールのみを減少させる効果があります。

オレイン酸は、食用油の中でもオリーブオイルに特に多く含まれる栄養素です。

また、加熱しても酸化しにくいので、炒め物や揚げ物に使用しても”過酸化脂質”という人体に有害な物質を生成しにくい特徴があります。

※過酸化脂質とは?

過酸化脂質は動脈硬化やシミ・しわの要因になる物質で、発がん性物質としても知られています。

酸化した油が危険であると言われる主な理由は、この過酸化脂質を多く含んでいるためです。

■関連記事
>> オリーブオイル加熱時の影響(酸化、危険性、栄養、香り)を詳しく解説!


オレイン酸の含有量をオリーブオイルと他の食用油で比較したのが、下の表になります。

オリーブオイルは、他の食用油と比べてかなり多くオレイン酸を含んでいるため、酸化しにくい良い油と言うことができます。

100g当たりの
オレイン酸の量
オリーブオイル73g
なたね油(キャノーラ油)58g
ごま油37g
米油39g
数値は日本食品成分表2010を参考にしています。

リノール酸(多価不飽和脂肪酸)

リノール酸はオレイン酸と同じく、血中の悪玉コレステロールを減少させる効果があるのですが、同時に善玉コレステロールも減少させてしまう効果もあります。

リノール酸は、不足していると皮膚炎などを発症してしまい、

摂りすぎてしまうと炎症を引き起こす物質を生成したり、子供が喘息を起こしやすくなったりします。

現代の食環境においては、リノール酸は意識していなくても様々な食品から摂取できているようですので、

積極的に摂取する必要はなく、むしろ摂り過ぎに注意が必要であると言われています。


次に、リノール酸の含有量をオリーブオイルと他の食用油で比較したのが、下の表になります。

他の食用油よりもリノール酸の量は少ないことが分かります。

100g当たりの
リノール酸の量
オリーブオイル6.6g
なたね油(キャノーラ油)19g
ごま油41g
米油32g
数値は日本食品成分表2010を参考にしています。

多価不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸よりも酸化しやすいので、

揚げ物などの加熱調理に使用する場合は、リノール酸が少ない油の方が好ましいと言えます。

αリノレン酸(多価不飽和脂肪酸)

αリノレン酸は、魚に豊富に含まれるDHAやEPAと同じ系統に属するn-3系の多価不飽和脂肪酸で、

血中中性脂肪の減少や不整脈の発生防止、その他の生活習慣病の予防効果を示します。

αリノレン酸の含有量をオリーブオイルと他の食用油で比較したのが、下の表になります。

100g当たりの
αリノレン酸の量
オリーブオイル0.6g
なたね油(キャノーラ油)7.5g
ごま油0.3g
米油1.2g
数値は日本食品成分表2010を参考にしています。

αリノレン酸の含有量に関しては、なたね油の方が優れているようです。

ただし、多価不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸よりも酸化しやすいので、

揚げ物などの加熱調理に使用する場合は、αリノレン酸が少ない油の方が好ましいと言えます。

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オリーブオイルに”トランス脂肪酸”は含まれる?

トランス脂肪酸とは?オリーブオイルに含まれる量は?

トランス脂肪酸は、血液中の善玉コレステロールを減少させ、悪玉コレステロールを増加させるため、摂取すると心疾患のリスクが高まります。

このため、できるだけ摂取しないことが望ましいとされています。

トランス脂肪酸は自然界には微量にしか存在しないのですが、以下のような処理を加えた時に発生しやすくなっています。

■液体の植物油をバターやマーガリンなどのように固体状に固める時
液体 ⇒ 固体にするために、高温で水素添加を行います。

この際、油脂の分子構造が変わってしまい、トランス脂肪酸が生成してしまいます。


■植物油を生成する際の脱臭過程の時
脱臭工程とは植物の種子などから抽出したオイルから、好ましくないニオイの成分を取り除き、食用に適した風味とするための工程です。

脱臭工程で加える高い熱によって、一部の脂肪酸がトランス脂肪酸になってしまうのです。

では、オリーブオイルにはどれくらいのトランス脂肪酸が含まれるのでしょうか?

トランス脂肪酸の含有量をオリーブオイルと他の食用油等で比較したのが、下の表になります。

100g当たりの
トランス脂肪酸酸の量
オリーブオイル
(バージンオリーブオイル)
0.1g未満
なたね油(キャノーラ油)0.8g
ごま油0.6g
米油0.3g
バター1.9g
マーガリン7.0g
(参考文献)
・日清オイリオ https://www.nisshin-oillio.com/oil/qa/qa08_7.html
・食品安全委員会 https://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/54kai-factsheets-trans.pdf

バターやマーガリンと比較すると、食用油は全体的に低い値ですが、中でもオリーブオイル(バージンオリーブオイル)は特に低いことが分かります。

オリーブオイル(バージンオリーブオイル)は、オリーブの実を搾って取り出しただけのオイルで、

他の食用油のように脱臭工程や化学的な処理が加えられていないためです。

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最後に

以上、オリーブオイルに含まれる様々な脂肪酸(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、トランス脂肪酸)についてご紹介しました。

他の食用油と比較して良さそうな部分がたくさん見られましたが、摂り過ぎには注意してくださいね!

いつもの食事に追加でオリーブオイルも食べよう!というのではなく、

オリーブオイルを食べる分は他の脂質の摂取を減らして、脂質の摂取量が増えないようにしましょう。

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