塩麹で肉が柔らかくならないのはなぜ?柔らかくするにはどれくらい漬ける?

お肉を柔らかく美味しくしてくれると有名な塩麹ですが、

お肉を塩麹に漬け込んだのに、柔らかくならなかった、という方もいるかもしれません。

今回は、そんな方に向けて塩麹でお肉が柔らかくならなかった理由と対策をご紹介します。

また、塩麹にどれくらいの時間漬ければお肉が柔らかくなるのか、実際に試してみたのでその結果もご紹介します。

ちなみに、今回の内容は、薄切り肉は対象外です。

(塩麹に漬け込む時間が短くても柔らかくなりやすいので。)

薄切り肉ではない、ある程度厚みのあるお肉を想定して書いていますのでご承知おきください。

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塩麹に漬けても肉が柔らかくならないのはなぜ?

塩麹に漬けたお肉が柔らかくならなかった場合、理由として考えられることは以下の点です。

塩麹の量が少なかった

・塩麹に漬け込む時間が短かった


・塩麹のまぶし方にムラがあった

・塩麹に含まれる酵素が失活している


これらの理由について、もう少し詳しく説明します。



そもそも、お肉を塩麹に漬け込むことで柔らかくなる理由は、

塩麹に含まれる酵素によってお肉のたんぱく質が分解され柔らかくなることと、

塩麹に含まれる塩分と糖分がお肉に染み込むとともに、お肉内の水分を抱え込んで流出しにくくすることにあります。


塩麹の量が少ない場合や

漬け込む時間が短い場合、

塩麹のまぶし方にムラがある場合は、

たんぱく質の分解や水分の抱え込みが不十分な状態で加熱することとなり

出来上がりのお肉が柔らかく感じられないのだと考えられます。



塩麹の基本の使用量は、食材の重さの10%といわれていますので、

(100gのお肉は10gの塩麹に漬け込む)

もし上記よりも少ない塩麹に漬け込んでいた場合は、塩麹の量を増やしてみてくださいね。



使用量は問題ないがお肉が柔らかくなかったという方で

ペーストタイプの塩麹を使用している方は、塩麹をよくもみ込んで、まんべんなくまぶせているか確認してみてください。

塩麹がまぶされていない場所があると柔らかくならないので、念入りにチェックです。


これも問題ない場合は、漬け込む時間を長くしてみてください。

(どれくらいの時間漬け込むのが良いかは、次の項目で紹介しています!)


さらに、可能であればお肉を一口大にカットしてから塩麹に漬け込んでみてください。


やはりお肉が小さい方が塩麹も染み込みやすいので、

確実に柔らかくしたい場合はお肉をカットしてから漬け込むことがおすすめです。




なお、塩麹の使用量もまぶし方も漬け込み時間も問題がないのにお肉が柔らかくならない場合は、

塩麹に含まれる酵素が失活している(働かなくなっている)のかもしれません。



塩麹の酵素は、60度以上になると失活していくといわれています。

市販の塩麹の場合、商品によっては製造過程で加熱されるものもあるようですので、

加熱処理されている塩麹は酵素が失活している可能性があります。

「生塩麹」や「非加熱製法」など、加熱されていないことが記載されている商品を選んでみてくださいね。



また、塩麹を手作りする場合、ヨーグルトメーカーや炊飯器を使うと一晩で完成するという方法もありますが、

この場合も、塩麹が60度以上にならないよう注意してくださいね。

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塩麹で肉を柔らかくするにはどれくらい漬ける?

レシピでは「お肉を何分/何時間以上塩麹に漬けてください」と記載がありますが、

実際はどれくらい漬けたらお肉が柔らかくなるのか、

気になっている方も多いのではないでしょうか。



今回、実際に鶏むね肉を使用して

塩麹に漬ける時間をいくつかに分け、食べ比べてみましたので

結果を紹介していきます。


条件は以下の通りです。

  • 使用する塩麹の量はお肉の重量の10%

  • 塩麹は手作りのもので、塩分は10.7%

  • 鶏肉は一口大に切ってから漬け込む
    ※1日漬け込むものだけ、鶏肉1枚を半分に切ったものも用意しました。
    (1日漬け込んだとき、お肉の大きさによってどれくらいの違いが出るのかを見たかったので。)

  • 使用する鶏肉は同じ日に同じ店で購入したもの

  • それぞれ15分、30分、1時間、1日漬け込む


それでは早速結果です。

まずは漬け込んだ後の鶏肉の様子です。

同じ時間に漬け込み時間が終わるように逆算して漬け込みました。

1日漬け込んだものは色が白っぽくなっており、他とは見た目が異なっていました。

一口大のものと1/2枚のものどちらも白っぽくなっているので、よく漬かったお肉は色が白っぽくなる特徴があるのかもしれませんね。



また、バットに移す際に菜箸でお肉をつかんだ時の感触も異なりました。

15分漬け込んだものはお肉の弾力が感じられ、時間が増えるにつれてお肉の弾力が弱くなっている感じがしました。



続いて、焼いた後の鶏肉の様子です。

それぞれ2枚ずつを同時に同じフライパンで焼いてみましたが、

何となく漬け時間が多い方が焦げが目立ちにくい気がしますね。


それでは、一口大の鶏肉を食べてみた結果を表にまとめます。


ちなみに今回、鶏肉2枚分を分けて漬け込んだので、2切れずつ食べ比べたわけではなく、もっとたくさん食べています。

塩麹に漬けた時間柔らかさ
15分少しパサついている染みていておいしい
30分柔らかく、ジューシー染みていておいしい
1時間30分より少し柔らかく、ジューシー染みていておいしい
1日とても柔らかくしっとり一番良く味がついていて、旨味も出ている

どれも味はきちんとついていておいしかったのですが、

15分のものは、やはり少し漬け時間が短かったようで、パサつきを感じました。

30分以上漬けたものは、柔らかくなっていましたので、

漬け時間として、短くても30分は漬けるのが良いと感じました。



一般的に塩麹を使ったレシピを調べると、30分~1時間漬けることになっているものが多い印象なので

実際に妥当な時間なのかと思いました。                                                                                      


ただ、1日漬けたものは30分や1時間漬けたものとは段違いで柔らかく、味も美味しかったので

可能な場合は前日に仕込んでおくことをおすすめします。



注意点としては、今回使用した塩麹の塩分濃度10.7%のもので、一日漬けるとしっかりめの塩味がついていたので

これ以上の塩分濃度の塩麹を使用する場合は同量使用すると少し塩辛くなってしまうかもしれないと感じました。

塩麹の量を減らすと柔らかくなる度合も減ってしまうかもしれないので、

お肉の大きさを大きくして味の染み込みやすさを抑えるのが良いのかなと思いました。



ちなみに、1日漬け込んだものですが、

一口大と1/2枚を比べると、

1/2枚のほうが味は薄く、柔らかくなっていないところも一部ありました



一口大と1/2枚を同じ袋に入れて漬け込んだので、漬け込みのムラがあったように思います。。


また、焼くときにも厚みが一定ではないので、焼きすぎるところとちょうど良いところがでてきてしまうと感じたので、

この点においても切り分けてから漬け込む方が安定して美味しい塩麹漬けが作れると感じました。

とはいえ、普段は鶏むね肉1枚のまま塩麹に漬け込んだものを焼いて食べることもありますが、

充分に柔らかく、旨味たっぷりで美味しく仕上がるので、

量・時間・ムラなくを守って漬け込むことができれば塊のお肉でもとてもおいしく仕上がります!

お肉を切り分けてから塩麹に漬け込む方法は、あくまでも確実に安定して柔らかく美味しく仕上げたい場合のコツになります。



最後に、塩麹に漬けたお肉が柔らかくならなかったときに考えられる理由とその対策をまとめます。

塩麹の量が少なかった
⇒塩麹はお肉の重量の10%使用しましょう
(一度作ってみて、そこから各自調整してみてください)

・塩麹に漬け込む時間が短かった

⇒最低でも30分、時間があれば1日漬け込むのがおすすめ!

・塩麹のまぶし方にムラがあった
⇒一口大に切り分けてからもみ込むと比較的全体にまんべんなくまぶしやすいです。

・塩麹に含まれる酵素が失活している
⇒「生タイプ」「非加熱製法」などと記載されている商品を選んでみてください。
手作りの場合は60度以上にならないように注意!



塩麹はお肉を柔らかく、美味しくしてくれる素晴らしい調味料です。


お肉が柔らかくならなかったからと使わないのはとてももったいないので

塩麹でお肉が柔らかくならなかったという方も、ぜひリベンジしてほしいです。

まだ使ったことがないという方も、ぜひぜひ使ってみてください!



以上、参考になれば幸いです^^

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