ステンレス製の厚手の鍋は、保温効果が高く煮物にとても便利ですが、
煮る前に食材を炒めたり食材に焼き目をつける際、
食材(特に肉類)がステンレスの鍋にくっついて焦げるといった困った経験はないでしょうか?
また、見た目がおしゃれで購入したステンレスのフライパンで炒め物がうまくできずにに困っている方、いらっしゃいませんか?
ステンレス製の鍋やフライパンは、テフロンやフッ素加工などのように食材がくっつきにくい加工をしていませんので、
くっつかずに炒めるには少々コツが必要です。
今回は、実際に実践しながらステンレス鍋で肉をくっつけず焦げないように炒める方法をご紹介します^^
ステンレスの鍋やフライパンで肉をくっつけずに炒めるには!
最も重要なポイントはステンレス鍋(フライパン)そのものを「しっかりと予熱すること」です。
しっかりと、というのがどれくらいかというと、
鍋やフライパンに水を垂らしたときにコロコロと転がるくらいまでです。
(予熱が足りていない場合、水を垂らすやいなやジュワっと蒸発してしまいます!)
時間でいうと大体2~4分です。
ステンレスは保温力が高いですが、温まるまでは時間がかかる特徴があります。
このため、しっかりとした余熱が必要ということを知らないと、
余熱が完了する前に食材を入れてしまい、くっついてしまうのです。(経験者)
ステンレスの鍋やフライパンで肉や炒め物がくっつく理由
ステンレス製の鍋やフライパンは、余熱が重要だとお伝えしましたが、
これは、金属鍋の表面にある”吸着水”という水分を蒸発させるための作業です。
吸着水は、金属の表面を覆っている肉眼では見えない水の膜のことです。
吸着水が存在すると、鍋やフライパンに油を引いたとしても、
肉などのタンパク質とくっついてしまい、
これにより、金属鍋の表面と食材がくっついてしまう、ということになります。
このため、先にしっかりと余熱をし、この吸着水を蒸発させておくのです。
吸着水が蒸発したステンレス鍋では、肉はくっつくことなく、炒めることが可能です。
ステンレスの鍋やフライパンに肉がくっつかない、焦げない方法
概要
それでは、具体的にステンレス鍋・フライパンで肉をくっつけず、焦げないように炒める使い方をご紹介していきます。
※野菜のようにタンパク質がない(少ない)食材はくっつきにくいためとくに手順にこだわらなくてOKです
▼ステンレス製の鍋・フライパンで肉を焼く(炒める)手順
- ステンレス鍋を何もひかずに中火にかけ、予熱する
- 食材を投入し、焼く
※しばらくして食材がこんがりし、動かしやすくなるまで動かさない
実際に手順に従ってスペアリブをこんがり焼いていきます。
手順1 ステンレス鍋を何もひかずに中火にかけ、予熱する
ムラなく温めるため、なにもひかずに中火で予熱します。
余熱の際は、上の項目でお伝えしたように、水を垂らしてコロコロと転がるまで温めます。(約2~4分)
以下は約3分中火で温めた鍋に水を垂らしたときの様子です。
指先に水をつけ落とすと、水がコロコロと転がっていますね。
このように水が転がる様子が見えれば予熱完了です。
なお、コンロによってはSiセンサーといって、センサーが250℃を検知したら弱火にする仕組みがついています。
この機能を使用し、センサーが検知したら予熱完了とするのでも良いと思います。
(上記の動画は、センサーが検知し、弱火になったタイミングで撮影しました)
手順2 食材を投入し、焼く
予熱が完了した鍋に食材(肉)を投入します。
食材を投入した後すぐは、ステンレスの温度が少し下がることからくっつきます。
動かそうとしてもびくともしません。
一呼吸おいて待ちましょう。
食材がこんがりとし、ステンレスの温度が再度高くなるとはがれやすくなります。
くっつかずに裏返すことができました。
くっついてびくともしなかったお肉がスッと持ち上がるとなんだか気持ちが良いです。
周りをこんがり焼く場合は、ひっくり返した面がこんがりするまで待つ、を繰り返して全面焼いていきます。
まとめ
私自身、ステンレス鍋で肉に焦げ目をつけようとすると、ステンレス鍋に肉がくっついてしまうのが嫌で
焦げ目をつける作業を割愛してしまうことが多かったのですが、
「予熱をする」「肉がこんがりするまで待つ」というこの2点を守るだけで
簡単に焦げ目をつけることができました^^
同じように困っている方の参考になれば幸いです^^